生殖医療現場における医療専門家と患者・妊婦との相互行為

研究代表者 西阪 仰
Tel:  03-5421-5366(研究室直通)
Fax:  03-5421-5697(学部) 
E-mail: augnish(α)soc.meijigakuin.ac.jp
オフィスアワー 金曜日13:30-14:15(この時間帯は研究室におります)

生殖医療をテーマにした科学研究費プロジェクトが2005年度に採択されました。「研究目的」等は、学術振興会に提出した申請書(pdf版)をご覧ください。また2004年度までの科研費プロジェクトでも、私のグループは「生殖医療」に焦点を当てていました。その報告書(pdf版)もご参照ください。今回のテーマについては、このページの末尾にも簡単に触れています。

2006年度までに、幸い多くの方(7つの機関で21名の妊婦さん・患者さん)のご協力をいただくことができ、取材は順調に進んでおります。これまでの研究成果発表の一覧(pdf版)もご参照ください。


※ 多くの方々の貴重なご協力とお励ましのおかげで,このプロジェクトをひとまず終えることができました.このプロジェクトは次のプロジェクトに引き継がれます.日本学術振興会(科学研究費の配分機関)に提出した報告書をご覧ください.

ご協力いただける産婦人科医院・助産院を探しています。

ご協力いただける産婦人科医院・助産院を探しています。医師・助産師・看護師等の医療専門家と患者さん・妊婦さんとの問診や健診におけるやりとりをビデオに撮らせていただきたいと思っております。いままでは、次のようなやり方で行なっております。

  • 医師と患者さんの両方にこちらからお願いする。
  • 医師にご協力いただけそうな患者さんに声をかけていただく。
  • 病院・助産院に(プロジェクトチームの女性研究者が)ビデオをもって出かけ、その場で、妊婦さん・患者さんにご協力をお願いする。
  • 患者さんもしくは妊婦さんからご自身の担当医をご紹介いただく。

いずれにしましても、ビデオは協力いただく方すべてにご同意いただける形で撮らせていただいております。いままで使っております患者さん宛の「調査協力依頼書」(pdf版)と「同意書」(pdf版)のサンプルをご参照ください。ご協力いただけます方がいらっしゃいましたら、西阪までご連絡ください。

また現在、私たちは、データ使用のためのポリシーを整理しているところです。次の「手引き」が現時点での最新版です。これにしたがってデータを使わせていただきます。

基本情報

  • 現在の研究組織
    ・ 西阪 仰(明治学院大学、研究代表者)
    ・ 高木智世(筑波大学、研究分担者)
    ・ 白井千晶(大妻女子大学・東洋大学他非常勤講師・REBORN編集スタッフ、研究協力者)
    ・ 小村由香(早稲田大学大学院生、研究協力者)
    ・ 川島理恵(UCLA大学院生、研究協力者)
    プロジェクト自体は「会話分析(Conversation Analysis)」に立つ、きわめて限定的なものになっています。西阪・高木・川島の3人は「会話分析」を専攻しています。今回は、出産・不妊についてこれまでライフコース論の観点から研究を進めている白井千晶、および、いわゆる「感情社会学」の立場からソーシャルワーカーの仕事に関する研究を進めている小村由香の両名が研究協力者として参加することになりました。生殖医療の現場で何が語られ、どのような知覚・経験がなされているか。このことへの視線が研ぎ澄まされていくことを期待しています。「会話分析」については、西阪が「アエラ」の特集号に寄せた記事をご参照ください。
  • 2004年度までのプロジェクトでご協力いただいた医院・助産院
    4つの産婦人科病院と1つの助産院。50以上の診察・健診をビデオに撮ることができました。患者さん・妊婦さんについては、一回だけご協力いただいた方から、数度にわたりご協力いただいた方まで、様々です。
  • テーマ
    2004年度までのプロジェクトは、「技術と身体と相互行為」というような大きな枠組みのなかで、生殖医療に焦点を当ててきました。妊婦の健診における超音波検査で、胎児および妊婦の身体がどう知覚・経験されるか、基礎体温表が診察における相互行為の展開のなかでどのような役割を果たすか、など。今回は、医療専門家とクライアントの相互行為の構造そのものに焦点を当てていきたいと思っています。